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これまでの企画展

終了

2008.04.19 - 06.15

冒険王・横尾忠則
初公開!60年代未公開作品から最新絵画まで

開催概要

「ターザン映画」や「少年探偵団」、「アングラ演劇」や『平凡パンチ』を愛するすべての世代に贈る、横尾忠則の冒険絵巻!

 「冒険王」。アート界を走り続ける横尾忠則(1936年〜)に、これ以上ふさわしい称号はないだろう。1960〜70年代の鮮烈なグラフィック・デザイン、1980年代の“画家宣言”、昨今は“隠居宣言”のかたわら小説家デビューと、話題多きこの作家については今まで無数の展覧会が開かれてきた。だが意外にも、彼の「冒険」に正面から切り込んだものはない。<冒険王・横尾忠則>は、初公開の60年代グラフィック原画から、冒険的物語がテーマの最新作まで、およそ700点が全館に展開する“血沸き肉躍る”一大絵巻なのである。

 展覧会の構成も、冒険物語仕立てだ。事件を予感させる<Y字路>シリーズの近作に始まり、江戸川乱歩の「少年探偵団」、ジュール・ヴェルヌの『海底二万里』、「ターザン映画」などから生まれた作品が次々に登場する。都会の屋敷の地下室、洞窟、海底、密林は「僕の中ではすべてつながっている」と作家は言う。めくるめく「冒険」イメージの連鎖を楽しめる展開だ。と同時に、芸術の根源が宿る場としての“子ども”の世界も、ここで感得できるだろう。

 横尾忠則の「冒険」を語るのであれば、イメージを創造する“方法論上の冒険”は外せない。その意味での最大の見どころは、1960〜70年代の貴重なグラフィック原画だ。作家から預かった1300点におよぶ資料の調査を行い、約500点を精選。その大半が初公開である。『平凡パンチ』や『話の特集』を飾った数々のイラスト、寺山修司や唐十郎、土方巽のアングラ演劇・舞踏のポスター、それらの原画や印刷指定紙からは、若き横尾忠則の大胆不敵でいて驚くほど緻密な仕事ぶりを堪能できる。

 横尾忠則の注目作・代表作を一望する「夢」・「コラージュ」などのコーナーを経て、作家が「人口庭園」ともよぶ最新作、極彩色の<Y字路温泉>が最後を飾る。毒々しく懐かしい、なのに全く未知の、眩暈がするようなシリーズだ。アート界の「冒険王」、横尾忠則はどこまで行くのか? そのゆくえを、本展でじっくり占っていただきたい。

基本情報

会期:
2008年4月19日(土)〜6月15日(日)
休館日:
毎週月曜日(ただし休日の場合は翌日):ただし4月28日(月)および5月5日(月・祝)は開館
開館時間:
午前10時〜午後6時(入場は閉館の30分前まで)
会場:
世田谷美術館1階および2階展示室
主催:
世田谷美術館
後援:
世田谷区、世田谷区教育委員会
巡回先:
兵庫県立美術館 2008年6月27日(金)〜8月24日(日)

観覧料

一般1,200(960)円、大高生/65歳以上900(720)円、中小生・障害者(一般)600(480)円 
( )内は20名以上の団体料金

開催概要

「ターザン映画」や「少年探偵団」、「アングラ演劇」や『平凡パンチ』を愛するすべての世代に贈る、横尾忠則の冒険絵巻!

 「冒険王」。アート界を走り続ける横尾忠則(1936年〜)に、これ以上ふさわしい称号はないだろう。1960〜70年代の鮮烈なグラフィック・デザイン、1980年代の“画家宣言”、昨今は“隠居宣言”のかたわら小説家デビューと、話題多きこの作家については今まで無数の展覧会が開かれてきた。だが意外にも、彼の「冒険」に正面から切り込んだものはない。<冒険王・横尾忠則>は、初公開の60年代グラフィック原画から、冒険的物語がテーマの最新作まで、およそ700点が全館に展開する“血沸き肉躍る”一大絵巻なのである。

 展覧会の構成も、冒険物語仕立てだ。事件を予感させる<Y字路>シリーズの近作に始まり、江戸川乱歩の「少年探偵団」、ジュール・ヴェルヌの『海底二万里』、「ターザン映画」などから生まれた作品が次々に登場する。都会の屋敷の地下室、洞窟、海底、密林は「僕の中ではすべてつながっている」と作家は言う。めくるめく「冒険」イメージの連鎖を楽しめる展開だ。と同時に、芸術の根源が宿る場としての“子ども”の世界も、ここで感得できるだろう。

 横尾忠則の「冒険」を語るのであれば、イメージを創造する“方法論上の冒険”は外せない。その意味での最大の見どころは、1960〜70年代の貴重なグラフィック原画だ。作家から預かった1300点におよぶ資料の調査を行い、約500点を精選。その大半が初公開である。『平凡パンチ』や『話の特集』を飾った数々のイラスト、寺山修司や唐十郎、土方巽のアングラ演劇・舞踏のポスター、それらの原画や印刷指定紙からは、若き横尾忠則の大胆不敵でいて驚くほど緻密な仕事ぶりを堪能できる。

 横尾忠則の注目作・代表作を一望する「夢」・「コラージュ」などのコーナーを経て、作家が「人口庭園」ともよぶ最新作、極彩色の<Y字路温泉>が最後を飾る。毒々しく懐かしい、なのに全く未知の、眩暈がするようなシリーズだ。アート界の「冒険王」、横尾忠則はどこまで行くのか? そのゆくえを、本展でじっくり占っていただきたい。

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