中世より毛織物業で栄えたヨーロッパの古都ゲントは、フランドル美術の中心地として知られています。19世紀ベルギーの独立期にあたっては、フランスなど近隣の影響を受けつつも、中世からの伝統に根ざした独特の文芸が開花しました。本展では、ゲント美術館の収蔵品より、新古典主義から自然主義、印象主義を経て、ベルギー象徴派、表現主義、そして、シュルレアリスムへと展開していく、ベルギー近代美術の流れを絵画作品中心にご紹介します。クノップフ、アンソール、マグリット、デルヴォーといったベルギーの巨匠たちと共に、ベルギー美術に影響を与えたコロー、ミレー、クールベ、そしてココシュカ、キルヒナー、エルンストらによる西洋近代絵画の名品を並行して展示します。