企画展


タイトル

「イギリス美術は,いま」−内なる詩学

1990年8月25日~10月7日


 

 80年代を通じ、イギリス美術は多くの個性溢れる作家たちを輩出し、国際的にも注目を集めるところとなりました。英国祭UK90の一環として開催される本展は、イギリス美術の多様な局面を概観し、90年代を展望しようとするものです。
 廃品や日用品を素材に、有機的なかたちによりイメージを喚起する、いわゆるニュー・スカルプチュアの登場は80年代初めのことですが、本展にはクラッグ、ディーコン、カプア、ゴームリー、マックが出品します。絵画においても、スコットランドの風土に根ざした、叙情性と寓意性に富むキャンベル、ヴィジネフスキー、女性心理の内奥をあばき出すかのようなレゴなど、特異な才能にこと欠きません。このほか、山中や海辺で木の葉、小枝、小石などを素材に立体構成を試み、写真の形で発表するゴールズワージー、コンセプチュアルな庭園詩人フィンレイ、写真を表現メディアとしてフェミニズムの問題を追求するチャドウイックなど、イギリス美術は批判性に富む詩的精神によって、私たちに新たな発見をもたらしてくれることでしょう。