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企画展(終了)
アンソニー・グリーン(1939~ )は、イギリス現代美術を代表する画家のひとりとして、イギリスのみならず、世界各国の美術界において高い評価を得ています。その不定型の画面に15世紀フランドル絵画を思わせる精密さで描かれた、画家自身の私生活のひとこま、幼い日の夢や父母の思い出、愛妻との幸福な結婚生活の情景等―は、私達にナイーブで心暖まる親密さを感じさせるだけではなく、一種不可思議で魅惑的な輝きをたたえ、現代における具象絵画の新たな可能性を示しています。本展は、日本でも人気の高いこの画家のヒューマンな世界を、初期作品およびドローイングも含めて御紹介いたします。
ミュージアム コレクション
1986年、世田谷美術館は「開館記念展 芸術と素朴」を皮切りに、その歩みをスタートさせました。専門的な美術教育を受けず独自の表現で創作に励んだ素朴派や、国内外の近現代美術など幅広い作品を収集してきたコレクションには、イギリス美術の作品群が含まれています。開館記念展の後、イギリスの素朴画家であるアルフレッド・ウォリス(1855-1942)、第61・63代首相をつとめたサー・ウィンストン・S.チャーチル(1874-1965)ら独学の人々による作品を収蔵し、さらに「デイヴィッド・ナッシュ 船形ワークス」展(1987)、「東と西の架け橋 セント・アイヴス―風土と芸術」展(1989)、「イギリス美術は、いま 内なる詩学」展(1990)、「リチャード・ロング 山行水行」展(1996)といったイギリスの現代美術に焦点をあてた展覧会を機に、出品作家による作品がコレクションに加わりました。敷地内の庭ではバリー・フラナガン(1941-2009)などの現代作家による屋外彫刻もみることができます。 世田谷美術館のイギリス美術は、1980年代から90年代半ばに収蔵され、当時、国際的に活躍していた作家たちが80年代に制作した作品が多くを占めています。本展では、過去に開催した展覧会の記録写真もご紹介しながら、1980年代を中心とするイギリス美術のコレクションを振り返ります。[コーナー展示] 銅版画家・久保卓治―過ぎゆく時を刻むモノクロームの世界
イベント(終了)
刊行物
目次ごあいさつメッセージ謝辞「アンソニー・グリーン」ティモシー・ハイマン「アンソニー・グリーン―聖化された日常性のイコン―」林紀一郎カタログ第1部 導入部第2部 画家のアトリエ第3部 家族の記録第4部 庭第5部 結婚記念日第6部 スポーツ、ファンタジーほか作品目録年譜展覧会歴文献パブリック・コレクション奥付編集:世田谷美術館(遠藤望、塩田純一、沼澤美紀、清水真砂、宝木範義)、新潟市美術館(佐藤央)、いわき市立美術館(佐々木吉晴、荒木扶佐子)発行:美術館連絡協議会、読売新聞社©1987制作:アートよみうり
新着情報
3月30日(日)は、世田谷美術館の開館記念日です。当日は、現在開催中のミュージアム コレクションⅢ「1980年代のイギリス美術 展覧会の記憶とともに」を無料でご覧いただけます。(世田谷美術館コレクション選「緑の惑星 セタビの森の植物たち」展は有料)皆様のご来館をお待ちしています。