まだ見ぬ日常への案内者たち
1960年代以降、高度経済成長下で消費社会が促進されると、いわゆる絵画・彫刻といった美術と併走するかのように、デザイン、イラストレーションが新しく時代を表現するジャンルとして台頭してきました。デザイナー、イラストレーターはそれぞれ個人の表現としても作品を制作し、時代を導くリーダーとして扱われるようになっていきます。また、アーティストとも呼ばれ、近代以降につくられた美術との境界も、再び消えてしまったかのようにも見えます。また、近年では、デザインは物のフォルムの問題ではなく、ライフスタイルを提案するものとして、改めて考え直されているようです。
この展覧会ではデザインの領域で活躍している、長大作、細谷巖、矢吹申彦の制作活動の軌跡を辿ります。この3人は、世代も活動の分野も別々です。しかし、個人の意識とデザインという行為を照らし合わせそれぞれ独自のスタイルを築くなかで、新しいモードを創り出すことのみを目的とはせず、創造の基準となるものを探求、確立してきたようにみえます。この3人の活動を連続的に展覧することによって、それぞれの制作活動を見つめ直すとともに、様々なデザインに囲まれている私たちの生活の様相を、再確認することができないかと考えています。
この展覧会ではデザインの領域で活躍している、長大作、細谷巖、矢吹申彦の制作活動の軌跡を辿ります。この3人は、世代も活動の分野も別々です。しかし、個人の意識とデザインという行為を照らし合わせそれぞれ独自のスタイルを築くなかで、新しいモードを創り出すことのみを目的とはせず、創造の基準となるものを探求、確立してきたようにみえます。この3人の活動を連続的に展覧することによって、それぞれの制作活動を見つめ直すとともに、様々なデザインに囲まれている私たちの生活の様相を、再確認することができないかと考えています。