絵画といえばアカデミズムが主流を占めていた19世紀末に、市井の曜日画家でしかなかったH.ルソーの絵が突然注目されたことは当時の人々にとって大きな驚きでした。その後20世紀に入ってアフリカやオセオニアの造形が「発見」され、これがさらに進んで子供たちや知的障害を持つ人たちの表現活動の評価につながっていったことは周知の通りです。こうした一連の今日プリミティブ・アートと総称される造形は西欧近代美術に多大な影響を及ぼし、やがてプリミティヴィズムという今世紀を貫く巨大な流れへと結実しました。
当館の所蔵品を中心とする本展は、こうしたプリミティヴ・アートの発見からプリミティヴィズムの展開への道のりを歴史的に跡づけて、プリミティヴィズムの歴史的な意義と位置付けを改めて問い直そうとするものです。
当館の所蔵品を中心とする本展は、こうしたプリミティヴ・アートの発見からプリミティヴィズムの展開への道のりを歴史的に跡づけて、プリミティヴィズムの歴史的な意義と位置付けを改めて問い直そうとするものです。