アンドリュー・ワイエス(1917~)は、アメリカの田園生活を描いた清新かつ迫真的なリアリズムによって、アメリカ美術史上きわめて特異な地歩を占めるとともに、国際的にも高い評価を得ています。一方、その父N.C.ワイエス(1882~1945)も、「宝島」や「ロビン・フッド」などの児童書や雑誌のための挿絵でよく知られた画家であり、独特の風景画、静物画、肖像画等を残しています。また、アンドリューの息子ジェイムズ(1946 ~)も父同様、田園生活に題材を求めていますが、とりわけ肖像画において秀でています。本展は、これら3代にわたるワイエス一族の傑出した画業を油彩、テンペラ、水彩、ドライブラッシュを含む計117点によって、初めて一望の下にご紹介いたします。