[カタログ/2015年発行]
-開催概要から-
没後80年 日本画界の異才・速水御舟がめざした絵画世界の神髄に迫る
40年という短い生涯を疾風怒濤のように駆け抜けた天才日本画家・速水御舟(はやみ・ぎょしゅう)(1894-1935)。御舟は歴史画から出発し、印象派の点描に似た新南画、中国の院体画を思わせる写実を極めた花鳥画、琳派の奥行を排した金屏風、渡欧後、西洋絵画の群像表現に魅せられ人体表現へと向うなど、画風を目まぐるしく変化させて行きますが、道半ばで夭折してしまいます。
本展は師の松本楓湖、兄弟子の今村紫紅、同輩でライバルの小茂田青樹、仲間の牛田雞村、黒田古郷、小山大月に、御舟一門の高橋周桑と吉田善彦を加え、御舟の作品と共に周辺作家の作品を一堂に集め、近代日本画の頂点のひとつともいえる御舟芸術がいかにして誕生したかを検証します。
本展は師の松本楓湖、兄弟子の今村紫紅、同輩でライバルの小茂田青樹、仲間の牛田雞村、黒田古郷、小山大月に、御舟一門の高橋周桑と吉田善彦を加え、御舟の作品と共に周辺作家の作品を一堂に集め、近代日本画の頂点のひとつともいえる御舟芸術がいかにして誕生したかを検証します。
目次
「速水御舟とその周辺―受け継がれる絵筆の心」石井幸彦
図版
第1章 安雅堂画塾―師・松本楓湖と兄弟子・今村紫紅との出会い
第2章 赤曜会―今村紫紅と院展目黒派
第3章 良きライバル―速水御舟と小茂田青樹
第4章 御舟一門―高橋周桑と吉田善彦
作家解説
速水御舟とその周辺作家 関連年譜
主要参考文献
出品目録
奥付
企画・構成:世田谷美術館(石井幸彦)
編集:世田谷美術館(石井幸彦、竹内まゆ、清水真砂)
翻訳:ルイザ・ルビンファイン
編集協力:岩田高明
デザイン:梯耕治
制作:印象社
発行:世田谷美術館©2015
2200円(税込)