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清川泰次記念ギャラリー 展覧会(終了)
1963年、2度目の渡米をした清川泰次は、徐々にに限られた色と線のみで画面を構成するようになります。在米中の作品から、白を基調とした画面へと変化していく作品群を展示します。
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2016年度、世田谷美術館分館・清川泰次記念ギャラリーでは、清川泰次(1919-2000)の1950年代から1980年代までの作品の変遷を辿りながら、近年あらたに収蔵した作品を3期に分けてご紹介しています。具象的なスタイルから出発した清川は、戦後間もない1951年の渡米を機に、本格的に抽象表現へと移行しました。Ⅰ期「地中海、アジアの旅から」では、アメリカ滞在後の帰途に訪れたエジプト、ギリシャ、ミャンマーなどから着想を得た作品群を旅行中の写真とともに、Ⅱ期「線と色の交錯」では、最初の渡米から1963年の再渡米までの間に制作された、色面と線が複雑に交錯する実験的な作品群をご紹介いたしました。今年度最後となるⅢ期「シンプルな世界へ」では、1963年の再渡米から1980年代に制作された作品群をご紹介しています。様々な色彩を使った表現から、徐々に限られた色彩と線で画面を構成するようになった彼の作品は、その後白を基調としたスタイルへと変化していきます。極めてシンプルに、選び抜かれた線と色は、純粋性が増して、みる者の想像力を膨らませます。初日となる12月17日(土)には、担当学芸員によるギャラリートークを開催いたしました。アトリエの床に残る絵の具のあとや学芸員の解説から、参加者は生前の清川の姿に思いを馳せているご様子。参加者のお声「スタッフの方々の接客、学芸員の説明、とても親切で丁寧でした。」洗練された独自の表現世界へと展開していく清川泰次の軌跡をぜひご覧ください。■現在開催中の展覧会■「清川泰次 - シンプルな世界へ」(2017年3月20日[月・祝]まで)交通=小田急線「成城学園前駅」南口より徒歩3分