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2018.09.29 - 09.30

世田谷美術館パフォーマンス・シリーズ トランス/エントランスvol.16
朗読劇『銀河鉄道の夜』

2018.09.29 - 09.30

世田谷美術館パフォーマンス・シリーズ トランス/エントランスvol.16
朗読劇『銀河鉄道の夜』

写真:朝岡英輔

写真:朝岡英輔

「トランス/エントランス」は2005年にスタートした、世田谷美術館のエントランス・ホールで展開する実験的なパフォーマンスシリーズです。
アール(曲線)を描く吹き抜けの天井や、大理石の大階段などからなる独特な空間と対話し、また美術館という場の意味や歴史にもインスピレーションを求めながら、アーティストたちが冒険心あふれる作品を生み出しています。

第16回は、ダンスの多かった本シリーズとしては異色の「朗読劇」です。
宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』を引用しながら書かれた古川日出男の脚本、そこに小島ケイタニーラブの音楽と歌、管啓次郎の詩、柴田元幸の英訳テキストが加わり、また2011年12月以来7年にわたって、東北をはじめ全国20箇所で上演され、作品はしなやかに変容を続けてきました。
私たちひとりひとりの身体に埋め込まれた記憶、その忘却と再生、死者たちとの対話に誘う『銀河鉄道の夜』。4年ぶりの東京、晩夏の公園、その一隅にある世田谷美術館から、新たに発車します。

チラシPDF

[出演者メッセージ]
あなたが宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』を知っていようが知っていまいが、原作の『銀河鉄道の夜』を読んでいようが読んでいまいが、それは、どうでもいいのです。なぜならば、この朗読劇は、宮沢賢治のそれを「生まれ変わらせて」「そこに出現させる」ものだから。2011年12月に出発して、全国のほんとうに各地を回ってきた朗読劇だから、まるで空間を移動しつづけたように思えるけれども、それだけではないのです。2011年12月に出発して、時には息もたえだえになりながら走りつづけて、もう2018年9月になるのですから、時間も移動してきたのです。むしろ七年間という時間を(空間ともども!)貯めてきたのです。宮沢賢治の描いた「銀河鉄道」には、その沿線にプリオシン海岸なるものがあって、その波打ち際に、レールを敷ければと願っています。鉄道線路を、その渚に、夜の美術館のために。銀河鉄道の夜の、美術館のために。〈入口〉に。
――古川日出男
  • 出演
    出演:
    古川日出男、管啓次郎、小島ケイタニーラブ、柴田元幸

    音響:
    川島寛人、北田啓(RIME株式会社)

    照明:
    富山貴之

    舞台監督:
    湯山千景

    宣伝美術:
    椚田透(nix graphics)

    記録写真:
    朝岡英輔

    記録映像:
    河合宏樹

    広報:
    浦谷晃代

    制作補助:
    関戸詳子

    制作・主催:
    世田谷美術館(公益財団法人せたがや文化財団)

    運営:
    NPO法人アートネットワークジャパン
  • 日時 2018年9月29日(土)、30日(日) 19:30開場 20:00開演
  • 申込方法 2018年9月30日(日)に開催を予定しておりました朗読劇『銀河鉄道の夜』は、台風接近に伴い、JR山手線等が20時以降運休となることをかんがみて、中止とさせていただきます。
    楽しみにして頂いておりましたお客さまには、多大なご迷惑をおかけしますことともに、直前のご案内となりました事を心より深くお詫び申し上げます。


  • 会場 エントランス・ホール
  • 定員 各日約90名(申込先着順)
  • 参加費 (予約・当日とも):一般3,000円/大学生1,500円(高校生以下無料、ただし未就学児のご入場はご遠慮下さい)/立ち見2,000円
  • その他 出演者プロフィール

    • 古川日出男(ふるかわ・ひでお)
    1966年生まれ。小説家。主な著書に『馬たちよ、それでも光は無垢で』(新潮文庫)、『LOVE』(新潮文庫、三島由紀夫賞)、『ベルカ、吠えないのか?』(文春文庫)、『アラビアの夜の種族』(角川文庫、日本推理作家協会賞・日本SF大賞)、『聖家族』(新潮文庫)、『南無ロックンロール二十一部経』(河出書房新社、鮭児文学賞)、『女たち三百人の裏切りの書』(新潮社、野間文芸新人賞・読売文学賞)。戯曲に『冬眠する熊に添い寝してごらん』(新潮社)、古典からの現代語訳に『平家物語』(河出書房新社)。最新刊は『ミライミライ』(新潮社)。
    http://furukawahideo.com/

    • 管啓次郎(すが・けいじろう)
    1958年生まれ。詩人、比較文学者、明治大学教授。主な著書に『コロンブスの犬』『(河出文庫)、『斜線の旅』(インスクリプト、読売文学賞)、『野生哲学 アメリカ・インディアンに学ぶ』(小池桂一との共著、講談社現代新書)など。2011年、野崎歓とともに『ろうそくの炎がささやく言葉』(勁草書房)を編集。詩集に『Agend’Ars』4部作、最新作は『数と夕方』(すべて左右社)。最近の訳書に、ル・クレジオ『ラガ 見えない大陸への接近』(岩波書店)、エイミー・ベンダー『レモンケーキの独特なさびしさ』(角川書店)。
    http://monpaysnatal.blogspot.jp

    • 小島ケイタニーラブ(こじま・けいたにーらぶ)
    1980年生まれ。音楽家。これまでにミニアルバム『小島敬太』(HEADZ)、フルアルバム『It’s a cry run.』(スイッチ・パブリッシング)を発表「NHK みんなのうた」にて楽曲「毛布の日」を制作した他、日テレ・読売テレビ系列「遠くへ行きたい」主題歌やミスタードーナッツCM『ドレミの歌』の歌唱など多数。2018年5月、プロデューサーにゴンドウトモヒコを迎え、フルアルバム『はるやすみのよる』を愚音堂/SPACE SHOWER MUSICよりリリース。2018年より活動拠点を中国に移す。
    http://www.keitaney.com

    • 柴田元幸(しばた・もとゆき)
    1954年生まれ。翻訳家。文芸誌「MONKEY」編集長。ポール・オースター、スティーヴン・ミルハウザー、レベッカ・ブラウン、トマス・ピンチョン、エドワード・ゴーリー、スチュアート・ダイベック、スティーヴ・エリクソンなど多数の現代アメリカ作家を翻訳。最近の訳書にレアード・ハント『ネバーホーム』(朝日新聞出版)、マーク・トウェイン『ハックルベリー・フィンの冒けん』(研究社)など。

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