当館の名物ともいえる約半年にわたる長期講座「美術大学」、その通信講座版第2弾です。
現在、休館中であるため、美術館に集まっての講座が開催できない状況で、途中で中止・延期になってしまった講座も数多くあります。そのひとつが「美術大学」の修了生を対象とした「美術大学ステップアップ・デッサン講座」。3月末まで全7回開催の予定が2月いっぱいまでの3回開催でお休みになってしまいました。
その時はすぐにでも再開できると思っていたのですが、ひと月経過してみると、それが甘い考えであることがわかりました。
だとしたら、ただ待っていたのでは過ぎていく時間がもったいない!できることをしようと気持ちを切り替え、講師である彫刻家の三宅一樹さんにご相談させていただきました。
そこで、始まったのが「自宅で毎日3分クロッキー」です。
4月4日に美術大学の修了生の方々に「自宅で毎日3分クロッキー」を呼び掛け、現在参加者55名。
「クロッキー」とは、時間をかけるデッサンと異なり、素早く簡潔に線でものを捉える描写方法です。
なんのことはない、ただ自宅で各自1日1枚3分クロッキーを描くだけなのですが、独りで描くのと、自分以外に54名がどこかで同じように毎日描いている、と思うのとでは、これが大違い。
皆様もご一緒にいかがですか?
今後も講師のコメント動画を定期的にこのブログでお送りしていきます。
皆で1日1枚、クロッキーをコツコツ続けましょう!
経験、年齢一切問わず!
終息の折には、当館で「オフ会」ならぬ「クロッキー発表会」をおこないたく思いますので、その時にお会いできるのを楽しみにしています。
自宅で毎日3分クロッキー 第1回(21分)
講座名:「自宅で毎日3分クロッキー」
対象:どなたでも
内容:1日1枚クロッキーを描く(詳しくは動画をご覧ください)
用意するもの:無地のノート、使い慣れた筆記用具(鉛筆やボールペンなど)。
クロッキーをするのに必要な用具
【講師からのアドバイス】
・線一本でもOKですが、毎日描くことがポイントです。
・時には3分以上、または一日に何枚描いても良いのですが、頑張りすぎて続かなくならないように気をつけてください。
・身の回りの、愛するものがモチーフとして最適です。(ペット、植物、愛用品など)
・写真は使わず、自分の眼で見て描いてください。
・画面の隅に、日付を入れてください。
・紙は表裏両面に描かず、一画一面が良いでしょう。
「クロッキーはメモであり、日記です」
人に見せる必要はありません。ですから下手でも構いません。
絵の経験も要りません。専門の道具も必要ありません。
無地のノートと、ペンさえあれば大丈夫です。
一日3分でも、毎日描いていると、心のスイッチがONになります。
スイッチがONになれば、眼が開き、心も解放されます。
ステイホームのこの時期だからこそ、身心を解放しませんか?
講師:三宅一樹
クロッキー:三宅一樹
クロッキー:三宅一樹
クロッキー:三宅一樹
講師プロフィール
三宅 一樹(みやけ いっき)
彫刻家。1973年東京生まれ。多摩美術大学大学院博士後期過程修了、博士号取得。2003年より、世田谷美術館美術大学でデッサン・木彫などの講師を担当。
近年の個展:2016年TINA KENG GALLERY(台北)、2018年アートフェア東京(日動画廊ブース)、2019年壺中居(日本橋) など。
セタビ Podcasting Vol.27(三宅一樹氏「世田谷美術館教育普及プログラム」音声コンテンツ)デジタルコンテンツ「美術大学通信講座」にもどる→
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