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セタビブログ

2017.12.16

休館中は出張授業に出かけています

当館では1986年の開館以来、世田谷区立の全小学校62校(昨年まで64校)の4年生の美術鑑賞教室を受け入れています。
つまり、40歳以下で世田谷区立小学校の出身の方は全員、当館に授業の一環で訪れているということになります。ざっと17万人。世田谷区民が90万人だとして、数の上では5人に1人です。ちなみに、こういった活動を実施しているのは全国でもほんの数館のみで、中でも当館はいち早くおこなっており世田谷区の自慢のひとつです。
 と、ここまでは既にご存知の方も多いかと思いますが、実は1996年からは、美術鑑賞教室とセットで小学校への出張授業もおこなっています。

今年は休館期間があるため、美術鑑賞教室を5月6月と1月以降に集中して行い、休館の間に出張授業をおこなっています。建物はお休みですが、我々教育普及スタッフと鑑賞リーダーは日々、世田谷中を駆け巡り小学校の授業に出かけています。
授業で取り上げるのは、開館中いつでも無料で見ることのできる館内・館外の常設展示作品です。来館した際、本物の作品を前に、子どもたちが興味を持って自分の目で作品をしっかり見つめ、おもしろさを発見できるように企画しています。ちなみに、実際に授業を企画し、おこなうのは当館のインターンで、授業のサポートには当館のボランティア・鑑賞リーダーも加わります。今年は21校に対して、すべて異なる21通りの授業を企画しました。

インターンは将来、教育普及のスペシャリストを目指す学生たちで、当館で約半年にわたり、自由な発想での作品の楽しみ方、型に囚われない伝え方を教育普及担当スタッフ、そして鑑賞リーダーと共に意見を交し合い授業案を作っていきます。
美術館に訪れる時の子どもたちは、いつも緊張していますが、「学校」というホームグラウンドで会う子どもたちは伸び伸びと活き活きと、美術館にいる時よりもずっと積極的にお話をしてくれます。来年1月以降、美術館再開後、美術鑑賞教室で再び会えるのが楽しみです。授業に行ったわたしたちを覚えていてくれて、少しでも緊張が緩んでくれると嬉しいのですが。

C.A

投稿者:C.A

2017.12.16 - 07:03 PM