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ライブラリーの図書を通して難波田史男の世界に触れてみる


2階のアートライブラリーでは、開催中の企画展「難波田史男の世界―イメージの冒険」展に関連する図書コーナーを設けています。今回は16冊を用意しました。


作家活動15年と聞くと長いとは言えない期間ですが、難波田史男は32歳で他界するまでに2000点もの作品を残しました。彼は日記を綴っていた時期があり多くの言葉も残しています。それらをまとめた本『終着駅は宇宙ステーション』(幻戯書房)からは、大変な読書家であった知的な姿が窺えます。自分の顔についてのコンプレックス、トーストが好きなこと、思いを寄せる女性についてのことなど、いかにも若者らしい記述もあります。絵を描き始める前には、この日記が自己表現の手段であったようです。

また、懐かしく感じられる方もいらっしゃると思われる1981年の西武美術館での「夭折の画家 難波田史男 海と太陽の詩」展の図録や、記憶に新しい3年ほど前に東京オペラシティアートギャラリーで開かれた「難波田史男の15年」展の図録など、これまでに開催された難波田史男展の図録もご覧いただけます。本人と直接交流のあった方の寄稿もあり、これらを読むといっそう史男の世界の輪郭が浮かんでくるように感じられます。同時に、父・難波田龍起の画集もいくつかご用意しています。


 ご来館の際は、ライブラリーにもお立ち寄りいただけたら嬉しく思います。



会期中ご覧いただける関連図書の詳細は、こちらでご確認いただけます。


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