Ars cum natura ad salutem conspirat

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これもGKの仕事です! 展覧会関連書籍コーナー


当館2階のアートライブラリーでは、開催中の企画展「榮久庵憲司とGKの世界―鳳が翔く」の関連書籍をご用意しています。

図録はもとより、GKの仕事をまとめた作品集や、世界インダストリアルデザイン会議の会議録、道具学会刊行の季刊誌などもご覧いただけます。榮久庵氏の半生を綴った『デザインに人生を賭ける』には、生い立ちから、原爆投下直後の広島(両親の出身地)のこと、若き僧侶だったころのことなどがわかりやすく書かれています。

なかでもびっくりしたのは、お寺さんであったご両親の厳しかった教えです。小学校3年生の時、早朝2時から起こされ、宿題の習字や図工を、母親が良しと判断するまで繰り返し取り組み、できないと物差しで叩かれ、鉛筆を膝に突き刺されたこともあったというのです。その母親について「鬼のような母親だと思ったこともあった」と記述がありますが、そのおかげで図工が好きになったという榮久庵さんもすごいです。これまでの様々な経験が榮久庵氏の思想に、そしてGKの思いに反映されているのだと、展覧会を通して実感します。


ライブラリーでは、関連する書籍のみに留まらず、GKがデザインを手がけた、私たちの身近にあるものも用意しました。よく見かけるパッケージに「しょうゆ瓶だけでなく、これも、これもそうなのか!」とGKの仕事の幅広さを感じていただけることと思います。


また、美術館2階では、ミュージアムコレクション展「柚木沙弥郎 いのちの旗じるし」が開催中です。この展示で私が最も好きなところは、指人形《町の人々》が展示されているコーナーです。このコーナーの壁面には、人間の生活にとって欠かせない「衣・食・住」をテーマとした、「まゆ玉・とうもろこし・たてもの」のタペストリーがあり、それに囲まれるように指人形《町の人々》があります。《町の人々》は、背丈や服装、表情もそれぞれ異なり、大変個性的です。おしゃれで奇妙な一人ひとりを観察していると、何やら声が聞こえて、物語が始まりそうな気がしてきます。そうしているうちに生きることへの愛しさが湧いてきて、なんだか元気になれるのです。このコーナーへ来たら少し足を止めて《町の人々》の暮らしに思い巡らせてみてください。


会場には、絵本『雉女房』(きじにょうぼう)の原画も出品されています。一人ぼっちの農夫、源太に助けられた雉のおキジが、今度は源太のピンチを助けようと命をかけるお話です。物語はいったいどのような結末を迎えるのでしょうか。おキジの運命やいかに! 気になるラストシーンは、絵本『雉女房』で! こちらもライブラリーにご用意しています。


関連書籍の詳細は、こちらのリストをご覧ください。


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