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洋画家・立体作家の清川泰次が、長年にわたり生活と創作の場とした住居兼アトリエを、世田谷美術館の分館として整備し、清川泰次記念ギャラリーとして開館してから、今年10年を迎えます。10周年となる2013年度の展示は、清川泰次(1919—2000)の足跡を3期に分けて紹介します。
◆第Ⅰ期展◆ 2013年4/2(火)~7/28(日)
[初期作品から滞米時代まで]
二科展に出品していた初期の作品から、戦後まもない1951年に単身でアメリカへわたり、具象的な画風から抽象的な作品へと模索していた時期の作品を紹介します。
≪ベガス≫1947年 (作品 上)
◆第Ⅱ期展◆ 2013年8/10(土)~12/1(日)
[帰国、そして再びアメリカへ]
清川泰次は、3年間の滞米生活を経、ヨーロッパやインドなど各国を旅した後、1954年に帰国し、精力的に抽象的な作品を発表しました。そして再び渡米した清川泰次は、独自の世界をもとめ、より研ぎ澄まされた作品を展開していきます。本展では、独自の絵画表現を探求していた時期の作品を紹介します。
≪コーラルレッドの四角作品-62≫1962年 (作品 中)
◆第Ⅲ期展◆ 2013年12/14(土)~2014年3/21(金)
[ジャンルを超えて-絵画からの展開]
明快な色と形と線の構成によるリズミカルな絵画の世界は、ステンレスの素材感をいかした立体作品や、テキスタイルなど日常生活を豊かに彩るデザイン全般へと展開していきました。本展では、絵画のみにとどまらなかった清川泰次の自由な表現の展開を絵画作品とともに紹介します。
≪Painting No.1196≫1996年 (作品 下)
『人生の感動は、自由の仕事の中にのみ生れる。僕は自由に変ってきた。外界を写した時代、突然変異的数々の作品、どうにも解らなくなって、置き去りにさせられた未完成群、今、出して見て、どっきりするような素晴らしい未発表作品群・・・50年近い画業の中に、僕は僕の人生そのものを見た。』
~清川泰次画集-わが青春-(1985年)より~
駅にほど近い当館の周りでは、間もなく、立ち並んだ桜の花々が満開の春を告げようとしています。清川泰次が愛し、その人生の大半を過ごした成城の地で、当館を訪れる皆さまが、清川泰次という一人の芸術家の人生の軌跡をたどることで、芸術そして文化をより一層身近に感じていただければ幸いです。
*現在、開館10周年記念企画計画中です。
決定後、詳しくは当館ホームページにてお知らせする予定です http://www.kiyokawataiji-annex.jp