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東京にも初雪がふりましたね!
雪のふる日はとても静か。
日常にあふれるさまざまな音を空が全部吸収して、白く姿をかえて降りてくる、そんなふうに感じます。
その白い粒をアスファルトが溶かしきれなくなったころ、街はいよいよ観念したというように、徐々に、しかし確実に白く染まっていきます。
寒くて下を向くことが多いように思う冬ですが、雪が降ると空を見上げて心もすこし踊るよう。
なにより、見慣れた風景が一変することはとても新鮮で楽しい出来事です。
そうなるとやはり、カメラを向けて雪景色を撮ろうと考えるのですが、これがなかなか思うようにはいかないものです。
肉眼で見ているときの立体感、色彩、躍動感、そういったものが画像になるととたんにかすんでしまう。
何度も撮りなおすうち、手はかじかみ、降り落ちたぼた雪は溶けはじめ、結局トボトボと家路につきました…。
宮本三郎記念美術館では現在、写真家の荒木経惟さんの写真展を開催中です。
昨年10月からはじまったこちらの展覧会ですが、会期をⅠ期とⅡ期に分けて作品の入れ替えを行っています。
「-人・街-」と題した本展、今月14日からスタートしたⅡ期ではさまざまな「街」の姿を見ることができます。
荒木さんの撮る「街」は、二次元という枠を軽々と飛び越え、圧倒的な奥行きで私たちの感情に訴えかけてきます。
それは額におさまっている一枚の作品ではなく、見る人の心にイメージされる、それぞれの「街」の景色だと思うのです。
ぜひ皆さんの心の「街」を探しに、展覧会へいらしてください。
寒さがきびしくなる季節ではありますが、ご来館をおまち申し上げております。
「荒木経惟-人・街-」展
Ⅱ期:開催中~2012年3月20日(火・祝)