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女優の高峰秀子さんが亡くなられたのは、昨年の12月28日のことです。
世田谷美術館では哀悼の意を捧ぐべく、2005年に高峰さんからご寄贈いただいた作品の中から3点を厳選し、追悼展示を2月27日(日)まで行っています。
内容は、いずれも梅原龍三郎さんが描いた高峰秀子像です。
若輩の私にとって、銀幕のスターとしての高峰秀子さんの記憶はなく、子供の頃に内容もわからないままに眺めていたテレビドラマの中でのイメージが、ボンヤリと浮かぶのみです。
ただ、いわゆる昭和歌謡と言われているジャンルに心惹かれる私にとって、楽曲「銀座カンカン娘」は、ドラマでの印象とはまったく異なる強烈なインパクトをもたらしてくれています。リズムとメロディーと歌詞が混然一体となって生みだされるグルーヴ感には、溺れさせてくれるほどの魅力があります。
服部良一作曲の、あのどうにもならないほど溌剌とした躍動感に満ちたブギのリズムにのって、「・・・これが~、銀座のカンカン娘」と謳いあげる高峰さんの歌声は、チャーミングそのものだと言うほかありません。(私も時に愛唱しています・・・)
堂々とした画家の度量をたくわえた梅原龍三郎さんの眼と筆を介して描かれた高峰秀子さんが、画面の中でちょっぴりおすましして優しく微笑んでいます。
梅原龍三郎さんは絵を描く時、「秀子サン、ちょっと座ってくれないか」と声をかけたそうです。
みなさんにお声をかけます。
高峰秀子さんに、ちょっと会う時間をつくってくださいと。
展示期間:2011年2月27日(日)まで
展示場所:2階・アートライブラリー前スペース