Ars cum natura ad salutem conspirat

七つ道具


七つ道具。たとえば画家にとっては、絵筆やパレット、スケッチブックやイーゼルなどであり、サッカーの審判員にとってはホイッスルや赤・黄のカードだったりするわけです。


私にとっての七つ道具は、以下の品々です。

5.5メートルの巻尺、小型電卓、木綿の白手袋、細かなゴムの突起が付いている軍手、LEDの懐中電灯、単眼のギャラリースコープ。

巻尺と電卓は主に作品の展示位置を割り出すための計測や計算に、白手袋は皮脂が作品につかぬよう、軍手は重量物の作業に、懐中電灯とギャラリースコープは作品の点検に用います。主に展示作業で活躍してくれます。


こうした品々を七つ道具としている身の上ですと、他の美術館の展覧会に出かけても、どのような金具で作品を吊っているか、作品の間隔はどうかなどと、ついつい覗き込んだり、測ったりしたくなります。

悲しいかな、そのようなことから作品に集中できないこともしばしば・・・


さて現在、私の七つ道具は七つなく、六つにとどまっています。

一つ足さなくてはと思い立ち、昨夕、〈天然ゴム手袋―中厚手・Lサイズ〉なるものを購入。

どこの家庭にでもある、あの薄いピンクやブルーの色をしたゴム手袋です。


これを作業に愛用する同僚に言わせれば、「すべらない。手先の感触が確か」であるそうで、

今後将来にわたって、ゴム手袋が私の七つめの道具になるかは不明ながらも、それを早く試してみたいと思う気持ちが昂ぶるのであります。


ちなみに、購入価格は105円。満足のいく結果を得たいものです。


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