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川上澄生展が始まりました。
展覧会にご協力いただいた方など、関係者の方をお招きしたレセプションが開かれ、大勢の方がお越しくださいました。そのなかで、ひときわ目立つお着物姿の女性がいらっしゃいました。この女性がお召の着物の帯には、なんと川上澄生による直筆の南蛮船と羅針盤が描かれていました。
この方は、川上澄生のお嬢さんと同級生の方で、彼の生前に、帯に絵を描いて欲しい旨を頼んだそうです。お願いしてから帯が出来上がるまで、5年ほどかかったそうですが、川上は、自分の娘を含む4人の女性に、それぞれ柄を変えて油絵で帯に絵を描いてくださったそうです。
この女性は、帯締めも帯に合うような配色でしつらえ、着物の意匠も青海波にして、南蛮船が大海原にうかぶ様子を意識されたコーディネートで、まるで川上の洒落た遊びごころの世界が飛び出したような出で立ちでした。
お連れの女性は、川上が英語の先生をしていた時の教え子で、当時どんな先生だったのか質問をしたところ、「とにかく心のきれいな先生でした」とおっしゃられていました。
お二人を通じて、川上澄生の人柄に触れることができたひとときでした。