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9月19日より、第2期収蔵品展<和のいろ・かたち―日本画と工芸作品を中心に>が始まりました。
第1章では「人間国宝 山田貢の友禅染」と題して、ご遺族からご寄贈頂きました着物を、制作過程を示す資料や使用した道具とともに展示しています。次の第2章では当館のコレクションとして有名な北大路魯山人の名品と、世田谷ゆかりの工芸家の作品を展示しています。金銀、螺鈿(らでん)などを駆使した金工品や漆芸品など、伝統に裏打ちされた和のモダン・デザインをご覧頂きます。そして第3章では世田谷ゆかりの日本画家として、高山辰雄、吉田善彦、稗田一穂の三作家を取り上げています。
高山辰雄の代表作≪星辰≫や、当館で開催した<ルソーの見た夢、ルソーに見る夢>展にも出品された稗田一穂の≪豹のいる風景≫など、当館の日本画コレクションの優品を数多く含んでいますが、吉田善彦の≪離山≫、≪臼杵石仏≫、≪弘仁礼讃≫の3点は修復後初のお披露目となります。特に≪離山≫、≪臼杵石仏≫の2点は制作後50年以上を経過している上に、カンヴァスに岩絵の具で描くという実験的な試みによる作品であることから、修復にも工夫が重ねられ、ようやくご覧頂けるようになりました。こうした初期の作品以外にも吉田善彦の代表作≪新秋≫(11月7日迄)と≪武蔵野月の出≫(11月8日から)の屏風を展示致します。
<オルセー美術館展 パリのアール・ヌーヴォー>の開催に因み、日本の伝統的な色や形が感じられる作品を収蔵品の中から選び、和の魅力も併せてご堪能頂ければと思い企画いたしました。芸術の秋を世田谷美術館で満喫して頂ければ幸いです。