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アーカイブ:2009年09月
内井昭蔵という名を聞き、即座に「世田谷美術館の設計者」と想起される方は、そうとうの「セタビ通」とお見受けします。緑多き砧公園の中に佇む世田谷美術館は、自然との融和、自然との同化といった考えかたを豊かにふくみ、そして「生活空間としての美術館」というコンセプトによって設計されました。そこには内井昭蔵がしばしば言葉にした「自然の秩序」が、色濃く反映しています。開館23年目を迎えた世田谷美術館という建築の相貌をつぶさに眺めると、砧公園の木々とともに生き、相応の年輪を重ねてきたのだと、しみじみと感じます。建築が歳月をかけて周辺環境と呼応し蓄えていく風格を、内井昭蔵は深く、そして大きくイメージして設計を進めたのだと思うのです。
当館は目下、その内井昭蔵(1933-2002)の設計活動に焦点を当てた展覧会を準備しています。
内井昭蔵は建築に深くかかわる「祖父」と「父」をもち、いわば「つくりて」としての血脈を引き継ぐ人でした。祖父・河村伊蔵はニコライ堂(神田駿河台)を創建した聖ニコライに仕えた正教会の聖職者であり、かつ、函館や豊橋のハリストス正教会の建設に深く携わりました。そして父・内井進も大正から昭和にかけて銀行建築などを中心に設計を行い、教会建築も手がけました。
このたびの展覧会、〈内井昭蔵の思想と建築〉では、彼の「祖父」と「父」が遺した建築家としての軌跡を顧みることを序章とし、内井の35年間にわたる設計活動を回顧します。内井は菊竹清訓建築設計事務所から独立後、約250の建築を竣工させました。本展ではその中から約100作品をとりあげ、それぞれの建築の多彩な造形を通じて、内井昭蔵の建築家としての、そして人としての思想を探っていきたいと考えています。
宮本三郎記念美術館では
音楽に関わるイベントを数々開催しています。
そのひとつに、「音広場」があります。
「音広場」については
このブログでも、以前ご紹介させていただきましたが
春・夏・秋・冬と年に4回、
毎回あらゆる分野の音楽を
夜の美術館でお楽しみいただける人気のイベントです。
美術館で展示をしていると、長年の間に知らず知らずある常識に自分がとらわれてしまっていることに、気づかされ、愕然とすることがあります。9月12日に開幕したオルセー美術館展の展示を、同館の学芸員とともに行ったときのことです。
夏の暑さもおさまり、秋の気配が感じられる今日この頃ですが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。
世田谷美術館では企画展「オルセー美術館展 パリのアール・ヌーヴォー 19世紀の華麗な技と工芸」(9月12日(土)~11月29日(日))の準備が進んでおります。アール・ヌーヴォーの作品が企画展示室のあらゆるところに飾られることになります。展示は生活空間の中に作品が溶け込み、照明や香りなど様々な演出を駆使して、みなさまをお待ちいたしております。
展覧会に向けての準備は学芸員だけでなく、運送、施工などさまざまな方のご協力のもとおこなわれます。
美術品専用の運送業者さんがいることをみなさまはご存知でしょうか…?作品を梱包し、世田谷美術館まで運んでくれる方々です。作品が場所を移動する際にクッションを当てて作品専用の箱に入れて、とても大事に安全な状態を保ちつつ運んでくれるプロフェッショナルです。ブログの写真はひとつの作品を二人で丁寧に梱包してくださっているところです。作品を手際よく大事に包む様子は目を見張るものがあります。
いろいろなお仕事がありますが、どの方もみなさまに展覧会を楽しんでいただけることを願っております。
朝晩のひんやりした風に、秋の気配を感じるようになりました。
成城の街を散歩しながら、芸術の秋を楽しんでみませんか。
成城学園駅南口の改札を出て並木道を歩くこと3分、閑静な住宅街に世田谷美術館分館・清川泰次記念ギャラリーはあります。
白いモダンな建物、その周りを囲む緑の庭、そして扉の中へ足を踏み入れると、
そこに清川泰次の世界があります。
散歩の後は、創作の跡の残る、そして創作の気配が漂う展示空間で、ゆったりと美術作品を鑑賞し、冷たいジャスミンティーのサービスで一息つく、そんな午後を過ごしてはいかがでしょうか。
世田谷美術館には、アートライブラリーで開架している約3,000冊の図書の他、学芸員の研究資料を収めた閉架の書庫があります。書庫には他館の展覧会カタログのほか、雑誌のバックナンバー、洋書などがあり、入手困難な貴重な資料も保管されております。