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今年は暑い。とにかくやたら暑い日がつづいています。
こんなときはフラリと美術館へでも行って、適度に涼しいギャラリーのなかで、優れた美術品とゆっくり向き合う。これぞ身も心もキリリと引き締まる、最高の消夏法だとは思いませんか。
美術館にはどこでも、そんなお客様をお迎えする取って置きのスポットがあるもの。世田谷美術館でいえば、企画展(「青山二郎の眼」展)の出口に備えられた洒落たソファがそれに当たります。小さくてあまり目立たないけれど、何を隠そうソットサスでもハンス・ウェブナーでもなく、わが国を代表する家具デザイナー・長大作が手がけた「ペーラゴチェア」。去年の「クリエイターズ」展にも並べられた、波型の背が印象的な逸品です。
ここに座ってしばし休憩していただくと、記録破りの猛暑も何のその。ふたたびやる気が沸いてくるから不思議です。