Ars cum natura ad salutem conspirat

兄弟のフシギ


6月8日(金)から「藤本兄弟の仕事-写真家・四八と編集者・韶三」という小展示が始まりました。世田谷区に住んでいた藤本四八と藤本韶三の特集です。皆さん見に来て下さいね、と一応の宣伝をしておいて本題へ。この展示の準備をしていて、兄弟で共に美術の仕事をするというのは、なかなか不思議な事だなと思いました。でも考えてみればベリーニ兄弟、ファン・エイク兄弟、デュシャン兄弟、チャップマン兄弟…などと美術史上では結構そういう例がありますね。

日本に目を移してみても、光琳・乾山、光太郎・豊周、武郎・生馬、柏亭・鶴三、龍子・茅舎、潤吉・良吉(世田谷ゆかり!)、桂・直木(これまた世田谷!)、明和電機、(岡本一太郎・二太郎…おっと冗談です)などなど、探してみるといるものですね。何だかトリビアっぽくなってきたのでこれくらいにしておきますが、そういう場合はよく「芸術家の血」などと評されるのですが、実際当人達はどんな気分だったんでしょう。兄弟でコラボレーションをすることもあるでしょうが、その反面身内にライバルがいるみたいで、それはそれで結構複雑なんじゃないかと思ったりもします。仮に私の兄弟に学芸員がいたとしたら…?いちいち比較されそうなので嫌です(笑)。


そのせいかどうかは分かりませんが、上に挙げた例でも、同じ美術とは言え兄と弟で少なからず違う方向性を持っていると思います。単なる思い付きですけれど、兄弟の作品ばかりを集めた展覧会があっても面白いかもしれませんね。


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