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昨年の9月に滋賀県のミホミュージアムで立ち上がった「青山二郎の眼」展がとうとう最終会場となる世田谷美術館へとやってきます。そこで5月13、14日と一つ前の会場となる新潟市立美術館へ出張に行ってきました。
最終日の会場の様子や展示の仕方など作品の細かな調査をしながら個々の作品の撮影などを行い、最終チェックをしてきました。先方の美術館の学芸員の方とは初対面だったのですがとても親切にして下さり、撤去の段取りや作品の引継ぎなどを話し合いました。翌日は朝9時からの作業ということで、ディスプレイ会社の方が先に壁付ケースのガラスを外してくれていました。ガラス越しでなく作品を観ることはまた格別で、これは学芸員冥利に尽きるといっても良いと思います。白磁の壺を前にして「透明感がすばらしい」と思ったのも束の間、鑑賞に浸っている時間などほとんどありません。次から次へとケースから取り出される作品の傷み具合や修復箇所の点検に追われ、一瞬にしてあの感動はどこかへ飛んで行ってしまいました。気がつくと既に夕暮れとなっており、急ぎ帰りの新幹線に飛び乗り、新潟を後にしました。
ご来館されるお客様には誠に申訳ありませんが、やはり安全上、直に作品を観ていただくことは出来ません。しかしながら、展示台や照明を工夫して、あの学芸員冥利のガラスをあまり感じさせない見え方をする努力をしたいと思います。本展では青山二郎が見出した日頃秘蔵されて観ることが出来ない個人所蔵の名品を一堂にお見せします。青山二郎が創作した骨董世界を堪能して頂ければ幸いです。乞うご期待。