企画展


タイトル

開館10周年記念 稗田一穂展−日常にそえる詩情

1996年6月8日~7月14日


 

 稗田一穂は、わが国の日本画界を代表する画家の一人として知られております。1920年年(大正9年)和歌山県田辺市に生まれ、小学校のころより、画家を志し、デッサンと油絵を学びました。
 1939年(昭和14年)東京美術学校日本画科に入学し、卒業後、山本丘人に師事しました。1948年(昭和23年)に山本丘人らによって創造美術が形成されたとき、同会に参加し、第1回展に出品した「花花」で奨励賞を受け、画壇に華々しくデビューしました。
1970年(昭和45年)東京藝術大学助教授、1972年(昭和47年)より教授となり、1988年(昭和63年)に退官するまで、後進の指導に当たりました。
1978年(昭和53年)作品「海の詩」で第2回長谷川仁記念賞を受賞し、1985年(昭和60年)和歌山県文化賞及び田辺市文化賞を受賞。1991年(平成3年)作品「月影の道」により、日本芸術院賞恩賜賞を受賞しました。
また、画家は世田谷区ともかかわりが深く、1955年(昭和30年)成城にアトリエを構えて以来、ここを制作の場とし、「帰り路」(1981年)、「月影の道」(1990年)など、成城の風景を描いた作品を多数制作してきました。
本展は、初期から近作にいたる代表作71点の作品を展示し、一貫して戦後の新しい日本画の創造を指向してきた画家の軌跡をたどるとともに、日常みられる風景に詩情を添えた、寂寥感に満ちた世界を堪能していただこうとするものであります。