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「映画ってなんだろう」にも多くの答えがあると思うのです。
「自分ってなんだろう」「生きるってなんだろう」「美術ってなんだろう」という問いと同じように。
それに対するひとつの答えとして「映画=創造の現場」は、今回の展覧会を楽しみにしていた私にとって、納得のゆく回答でした。
映画そのものというより、それを創る現場の人々、特に映画美術にスポットが当てられているのが今回の展覧会です。
作品が創られる時には、作者の存在は言うまでもなく重要なのですが、映画にはたくさんの人が関わっているため、そこには表舞台に上がらない多くの人々の熱意や技術や働きも込められているのです。
株式会社写真化学研究所(略称:P・C・L)の時代から現在の東宝スタジオへと展開する中で、多様な人々が多彩な能力を発揮し、80年以上の歴史を紡いできたことにみなさんも驚かれることでしょう。
映画美術監督の久保一雄や種田陽平、特撮美術監督の井上泰幸、映画監督の本多猪四郎や黒澤明、特技監督の円谷英二…個々の活躍は、ライブラリーでも図書を通して知っていただくことができます。
2階展示室を出てしばらく進んでいただいたところにあるアートライブラリーで、20冊ほどの関連図書をご用意してお待ちしています。
関連図書はこちらのリストでご確認いただけます。